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     歌う医学博士・Hideが行く
                        */

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  Vol.69. コンニチハ、ヨコハマ!(ボサノヴァ講座・特別編その1 )
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こんにちは。Hideです。


まずは前回のアンケートにご協力下さった方々、どうも有り難う。


それから、前回の補足をしておこう。

誤解のないように言っておくが、僕の診療は、「3分間治療でなぜ悪い!? 
高齢化社会に向ける医療費倍増論」よりは、もう少しきめが細かい。

まず僕は、初診の患者さんには、結構詳しくお話を訊く。また初対面の患者さんの場合、
原則として目から足の先まで全部診察する(時間外は別)。だから風邪でも、
3分ではすまない。7分はかかる。だからくどいようだが、病院には風邪の患者さんは
来て欲しくないのだ(クリニックには来て欲しいが)。

逆に風邪の患者さんの2回目の診察では、ルーチンにレントゲンを撮ることはしない。
その代わり背中の聴診はする。レントゲンを考慮するのは、3回目からだ
(但し肺の雑音が聞こえれば、初診でも原則として撮る)。


さて「Vol.64. 木に寄って魚を求む(病院小ネタ集・その1)」で、僕は効きすぎの
冷房のツマミをしぼったり、場合によっては切ったりするのだが、外来の優秀なる
(もちろん反語的表現だ)看護婦の皆様は、僕がその旨告げたにもかかわらず、
せっかくそうしたものをまた全開にして下さる事と、外来の婦長がどうしようもない、
まさに「ナントカにつける薬がない」ヤカラである事(例えばある患者さんが、
僕が普通に問診している時に突然キレて帰ったのを、その場に居合わせていなかった
くせに、「患者さんとケンカしないで下さい」と、勝手に決めつけたり)である事を書いた。

実は冷房をめぐる、クサレ看護婦どもとの戦いはその後も続いていたのだが、
18日にはあのドグサレ婦長が、「患者さんが暑がっている、うちわであおいでいる」と
言ったので、早速確認したところ、誰一人としてあおいでいる人もいなければ、
暑がっている人もいなかった。

どうやらあのゴミクズ婦長には、実際に無い物が見えたり、実際にない声が
聞こえたりするらしい。

これは精神医学の領域では、「幻視」とか「幻聴」、ひっくるめて「幻覚」と呼ばれる。
主に精神分裂病の症状だ。

従って早急に辞表を書き、看護婦免許を返上すべきだろう。保健婦助産婦看護婦法では、
精神病は相対的欠格事由なのだから。

まあこんな分裂病患者でも婦長になれてしまうのだから、いかにうちがどうしようもない
病院かは、推して知るべしだろう(まあ今までにも、さんざん書いてきたが)。

どこかもっと、まともな病院はないだろうか。

hide@helio-trope.com

まで教えて下さい。決して損はさせません。精一杯働きます。

ちなみにその後も、患者さんが上着を着ているのに、頭にウジがわいた看護婦どもは、
しょうこりもなく冷房をつけくさっている。イヤガラセのつもりだろうか。
もちろん発見次第切っているが。

どうやら一度、あの分裂病婦長とは、決着をつけねばならぬようだ。


さて不愉快な話題はこのくらいにして、お便りを紹介したい。

まずは初登場。僕がブラジル音楽のみならず、ブラジル文化全体の師匠と仰ぐ、
シンガーソングライターのQ−TCHANさんからだ。


Subject: ごぶさたしてます。


> ベルギーのQ−TCHANです。
> ご無沙汰してますが、お元気ですか?
>
> 怒涛のように押し寄せる仕事にかまけて、音楽方面はさっぱり、
> 細々とHP更新するのが唯一の楽しみというような、日々を過ごしています。

(中略)
>
> 久々にHP拝見しましたが、メールマガジン面白いです。
> 僕は、ディスポーザブル医療器具の某N社勤務で、そのヨーロッパ統括
> 子会社に出向中ということもあって、医療への株式会社参入考とか、
> プロフェッション考とかは、非常に興味深く読ませていただきました。
>
> 例えば、うちは主に透析商品を扱っているのですが、透析センターや病院を大手
> メーカーが買収して運営する(その病院は当然そのメーカーの製品を使う)
> ということがヨーロッパでおおっぴらに行われていて大半のシェアがそのメーカー
> 製品によって占められるという現状があります。
> 逆にいうと、うちはその隙間をぬって商売をしていかなければならないわけで
> 厳しいわけですが、そういう自分の会社の事情を抜きにして、そのような
> 状態はいかがなものかと思うのです。Hideさんの言われるように、不採算部門
> が切り捨てられる危惧もありますが、とにかく医療機関のあるべき姿からは、
> 少し違うような気がします。参考までにお聞きしたいのですが、Hideさんは
> 病院の方針で、薬や器具が自分の思うように使えないことがあって、何か不満を
> 感じたことはありますか?
>
> プロフェッションについては、経理担当なので、医者でなく、会計士と接触する
> 機会が多いのですが、彼等についても同じようなことが言えます。
> でも、それらの会計士でちゃんと仕事になっているのは、ごく一部の人で、
> あとは頭でっかちのおぼっちゃん、お嬢ちゃんばっかりで、大したことしてくれませ
> ん。
> これだったら、日本の企業の経理マンの方がよっぽど、実務的に優れています。
> プロフェッション考の続きを期待してます。
>
> ジョアンの来日コンサートは、非常に感動的なものだったようですね。
> 今年の7月にジョアンのパリ公演があって、行きたかったのですが、中間決算
> 作業が忙しく断念。忙しくない時期に、またヨーロッパ公演のあることを祈る
> ばかりです。レポートも期待してますよ。
>
> メールマガジン登録しました。今後も期待してます。
> 僕も曲を作って歌う駐在員として、何かの活動をしていかないと。
>
> それではまた。                             Q−
> TCHAN


僕の返事は、次の通りだ。

> ご無沙汰してますが、お元気ですか?
はい。相変わらず仕事して音楽してます(以前カイピの掲示板に書きました通り、
カンタにも2年間行けません。まあ師匠の5年間(でしょうか?)冬眠(笑)
よりは短いですがね。)

> 怒涛のように押し寄せる仕事にかまけて、音楽方面はさっぱり、
それは才能の浪費ですね(笑)。

> 細々とHP更新するのが唯一の楽しみというような、日々を過ごしています。
また拝見致します。

(中略)

> 久々にHP拝見しましたが、メールマガジン面白いです。
あんな言いたい放題の、大した内容もないメルマをご高覧頂き、
誠に有難うございます。

特にボサノヴァ講座等につきましては、ご指導ご鞭撻宜しくお願い申し上げます。

> 僕は、ディスポーザブル医療器具の某N社勤務で、
ニ○○社ですね(笑)。商社とかかと今まで勝手に思ってました。
実は近い業界だったんですね。師匠の素顔をまた一つ知る事が出来て、
うれしいです。

>そのヨーロッパ統括子会社に出向中ということもあって、医療への
> 株式会社参入考とか、プロフェッション考とかは、非常に興味深く
> 読ませていただきました。
有難うございます。

> 例えば、透析センターや病院を大手メーカーが買収して運営する
>(その病院は当然そのメーカーの製品を使う)> ということが
>ヨーロッパでおおっぴらに行われていて大半のシェアがそのメーカー
> 製品によって占められるという現状があります。
> そのような状態はいかがなものかと思うのです。
ヨーロッパの事はよく知らないのですが、きっといろいろ弊害が起こって
いるのでしょうね。また教えて下さい。

> Hideさんの言われるように、不採算部門> が切り捨てられる危惧もありますが、
>とにかく医療機関のあるべき姿からは、少し違うような気がします。
僕もそう思います。

> 参考までにお聞きしたいのですが、Hideさんは病院の方針で、薬や器具が
>自分の思うように使えないことがあって、何か不満を感じたことはありますか?
沢山ありますよ。「K病院」(「Vol.49. 医療への株式会社参入考(その2)」をご参照
下さい)では、病棟が定額制なので必要な薬や注射や検査がどんどん削られましたし、
逆に「Vol.28. 神様、小野リサさんをどうも有り難う (ボサノヴァ講座初級編・
その3) 」
で書きました出来高制の病院では、不必要な点滴や薬や検査を出さされました
(まあその病院は、勉強になるのはなるので我慢していたのですが、
あるとき糖尿病の患者さんにカロリーのない点滴をしていますと、院長が
カロリーの有るのに替えろとほざきましたので、ここで僕はキレて辞表を
叩きつけましたのは、Vol.28. で書きました通りです)。

> でも、それらの会計士でちゃんと仕事になっているのは、ごく一部の人で、
> あとは頭でっかちのおぼっちゃん、お嬢ちゃんばっかりで、大したことしてくれません。
誰かが言ってましたね。「ジャンルに一流も三流もない。ジャンルの中に一流と三流が
いるだけだ」と。

> プロフェッション考の続きを期待してます。
有難うございます。必ずいつかは、完結させます。

> ジョアンの来日コンサートは、非常に感動的なものだったようですね。
はい。カイピの掲示板にも書きましたが、今までライヴアルバムを聴いて想像するしか
なかった(映像ソフトは入手できるんでしょうか?)マエストロの歌と演奏を、生で
聴けたのは、もう感動の一語につきます。

> 今年の7月にジョアンのパリ公演があって、行きたかったのですが、中間決算
> 作業が忙しく断念。忙しくない時期に、またヨーロッパ公演のあることを祈る
> ばかりです。
また見られたら、詳しく教えて下さいね(HPにレポートとか書かれたら、教えて下さい)。
特に「居眠り」(笑)や、MCの有無とかも。

> レポートも期待してますよ。
師匠のお眼鏡にかなうような物が、書けるかどうか分かりませんが、頑張ります。

> メールマガジン登録しました。今後も期待してます。
誠に有難うございます。

> 僕も曲を作って歌う駐在員として、何かの活動をしていかないと。
あちらにはライヴハウスとかはあるんですか?あれば是非とも出て下さい
(ライヴレポートも期待してます)!

> それではまた。  
はい、またお便り下さい!

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Hide

ちなみにQ師匠は、音楽のHPを開設していらっしゃる。もし宜しければ、

http://plaza17.mbn.or.jp/~dez_pes/

を乞うご高覧。ブラジル音楽のファンの方には、特にお勧めだ。


お次は、いつものCaptainUMEさんからだ。

Subject: 18日付朝日新聞


> To: Dr. hideさん
> Fm: CaptainUME
> こんにちは、お忙しい毎日を過ごされていることと思いますが、こちらは毎年365連
> 休で申し訳ありません。尤もこんな事は殆どの人が将来或いは現在体験している事
> で、Dr.Hideさんも全然羨ましくは感じない事でしょう。今日メールを差し上げる気
> になったのは昨日の朝日新聞朝刊に「ボサノバの神様」(法王ですよネ?)として
> ジョアン・ジルベルト(72)氏が割と大きく取上げられていて、以前なら一瞥も与えず
> 読み飛ばしてしまう所ですが、Dr.Hideさんの
>
> メルマガを拝見するようになって「ボサノヴァ」の語を知るようになり読んでみまし
> た。初来日して11日〜16日の間、東京国際フォーラム等で公演を行ない、シンプルで
> 洗練されたステージであった、本質的にはサンバシンガー等などと記事にはありまし
> た。今日になって13日付の貴HPを再読しましたら「Shelly」さんとの遣り取りの中で
> とっくにジョアンさんの公演が話題になっている事を、そしてDr.が日帰りで横浜ま
> で聴きに行く予定であった事を知りました。自分にあまり興味が無い事柄は読んでい
> ても内容が全然頭に入っていないで忘れているのです。今後は少しバックナンバーも
> 読ませて戴くつもりです。ではまた、お元気にて。


僕の返事は、以下の通りだ。

>今日メールを差し上げる気になったのは昨日の朝日新聞朝刊に「ボサノバの神様」
>(法王ですよネ?)としてジョアン・ジルベルト(72)氏が割と大きく取上げられていて、
貴重な情報、誠に有難うございます。早速親父が朝日新聞を取ってますので
(ちなみに僕は読売です)、読ませてもらいました。

宮沢和史というミュージシャンには、僕も結構興味があるのですが、
この人もブラジル音楽には造詣が深いようですね。なかなかよく書けた
レポートだと思います。

>以前なら一瞥も与えず読み飛ばしてしまう所ですが、Dr.Hideさんの
> メルマガを拝見するようになって「ボサノヴァ」の語を知るようになり読んでみました。
そういう読み手の方の変化が、僕は一番うれしいです。何せ僕は、
「ボサノヴァの伝道師」ですからね(詳細は、

http://www.helio-trope.com/

の、「Vol.22. そよ風はジョビンのように (ボサノヴァ入門編その2)」をご高覧下さい)。 

> こんにちは、お忙しい毎日を過ごされていることと思いますが、こちらは毎年365連休で
>申し訳ありません。
いえ、とんでもないです。楽しく、かつ有意義にお過ごし下さい。

>自分にあまり興味が無い事柄は読んでい> ても内容が全然頭に入っていないで
>忘れているのです。
まあそういうものでしょうね、誰でも。

> 今後は少しバックナンバーも読ませて戴くつもりです。
それもとてもうれしいです。有難うございます。

> ではまた、お元気にて。
はい。あなた様のご健康とご多幸を、お祈り申し上げます。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
Hide


話がジョアンに来た所で、余り時間がないが本題を始めよう。ただのコンサートレポでは
面白くないので、家を出てから帰るまでを書いてみたい。ピュアなコンサートレポは、
もっとブラジル音楽を知っている人にお任せする。


9月15日。

朝9時半頃目が覚めた。南海高野線で難波、地下鉄で新大阪へ行き、10時20分台の
「のぞみ」に飛び乗った。

僕は弁当が余り好きではない。だから新幹線の食堂車が廃止されたのは、本当に残念だ。
やはりのぞみが出来てから、あの列車は単なる移動の手段になってきたのだろう。
哀しい事だ。

1時半頃、新横浜に着いた。


今日は午後診が長引いたので(患者さんは少なかったが、時間ぎりぎりに、
採血や説明ですごく時間のかかる方が来た)、続きは次回。悪しからず。



最後まで読んでくれて、本当に有難う。ご意見、ご感想、ご質問等は

hide@helio-trope.com

までどうぞ。「こんな話が聞きたい」というリクエストも大歓迎だ。
(ここで紹介させてもらう事が有るので、それを希望されない方は
乞うご明記)


それとこのメルマのバックナンバーが、僕のHPで読めるので、

http://www.helio-trope.com/

の、「メールマガジンバックナンバー」を乞うご高覧。デワマタ。