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     歌う医学博士・Hideが行く
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  Vol.41. 海の向こうのアメリカ (ボサノヴァ講座中級編・その5)
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こんにちは。Hideです。


まずは前回のアンケートにご協力下さった方、どうも有り難う。


僕のグループ "Heliotrope" は、1月からレコーディング中だったが、
昨日2曲歌入れをすませて、僕はやっと肩の荷が降りた。後はギタ−を入れ直すだけだ。

昨日歌を入れたのは、「想い出のSummer Days」と、"The Torch Song" という曲だ
(歌詞とセルフライナーノーツは、僕のHPで読めるので、

http://heliotrope.s9.xrea.com/

の、「Hide詞集」の「」と「」を乞うご高覧。後者は「試聴室」で試聴も出来る)。

Helioのライヴはだいぶ先になるかも知れないが、僕のソロライヴは
5月末にやりたいので、決まったらまた告知する。応援に来て下さい。

読者の皆さんの中に、ライヴハウスの関係者の方はいらっしゃるだろうか。
もしいらっしゃれば、仕事のご依頼を

hide@helio-trope.com

までお待ちしてます。デモMD(テープも可)送ります。僕のソロと、僕の友人の
ボサノヴァシンガー・「ジョアン成原」でしたら、いつでもスタンバイOKです
(Helioは相談しないといけませんけど)。ミュージシャンの方も、対バン等のご依頼
お待ちしてます。スケジュールさえ合えばどこでも行きます。以上宣伝でした。


閑話休題。実は僕は花粉症持ちなのだ。だからこの季節は憂鬱だ。

今シーズンは昨シーズンまでの惨状にこりて、抗アレルギー剤の点眼と点鼻を、
花粉の飛散前から使って予防していたのだが、日曜あたりに花粉が
大量に飛散したので、まさにとうろうの斧状態だった。

そんな折、知り合いの医者から「クラリチン」という、やはり抗アレルギー剤の
内服を勧められた。で使ってみたところ、これがよく効く。

今まで抗アレルギー剤の内服は、眠気があるので避けていたのだが、
少なくとも僕に関して言えば、眠気は全くない。有り難い薬が出来たものだ。

ちなみにスギ花粉症というのは、政府が前の戦争の後、復興のために
杉を大量に植林したので起こったものだ。

しかし、彼らを責める事は出来ないだろう。当時の日本の家屋は、
木と紙で出来ていたのだから。彼らが木材の大量需要を予測したのも、無理もない所だ。


さて本題。今回も引き続き、ジョイスの話だ。

僕の好きなアルバムに、

Delirios De Orfeu(デリーリオス・ヂ・オルフェウ) (NEC)

というのが有る。横文字ばかりだが、国内盤なので安心して欲しい。
多分あのパソコンのNECが、レコードもやっているのだろうか。

こういう風にアルバムを、会社名入りで紹介して行くと、「へー、こんなレコード会社も
有ったのか」とか、いろいろ新しい発見がある。それも読者の皆さんのおかげだ。
どうも有難う。

話を元に戻そう。このアルバムで僕が好きなのは、"Speak Low" と、"Tenderly" の
2曲だ。ジャズに詳しい方はご存知だろうが、2曲ともジャズのスタンダードナンバーだ。

ジョイスはこの2曲を選んだ理由について、こう言っている。「どんなに有名な曲でも、
歌詞が良くない曲を歌うのはイヤ。この2曲は、英語で書かれたものの中でも、
特に詞が美しいから歌ったのよ。」と。

これはやはり彼女が、シンガーソングライターでもあるからだろう。
僕もシンガーソングライターの端くれだから、この気持ちは分かるような気がする。

つまり、「この曲は詞が嫌いだけど、自分で詞が書けないから仕方なく歌ってるんだ」
という言い訳が、通用しないという事だ。

そう言えば日本の、確か女性のシンガーソングライターもこう言っていた
(誰かご存知の方は教えて下さい)。

「私はシンガーソングライターだから、自分の歌う曲の詞にはこだわっていたい」と。

これも同じ事が言いたいのだろう、きっと。

どうも話がそれる。"Speak Low" と、"Tenderly" に話を戻そう。
ジョイスのアレンジは、どちらも落ち着いたスロー・ボサだ。個人的な話だが、
前者は僕も昔、当時の相棒のギタリストと二人でやっていた時、ライヴで歌った事がある。

そう言えば僕の大好きなジャズ・シンガーに、ダイアン・シューアという人がいる
(ちなみに彼女の存在は、後輩の女医さんに教えてもらった)。

この人も "Speak Low" を、やはりスロー・ボサで歌っている。少なくとも
彼女とジョイスのどちらか一方が、もう一方を真似たに違いない(どちらが真似たか、
ご存知の方は教えて下さい)。お互い知らないわけは無いだろうし。特にジョイスは、
ジャズにも造詣が深い。このアルバムでも、ジャズ・ピアノの大御所
ハービー・ハンコックの、"Cantaloup Island" という曲を取り上げているほどだ。

そう言えばナラ・レオンも、スタンダード・ジャズのボサ・カヴァー集を
2枚出している。「あこがれ」と、「いつか・どこかで」だ。これもお勧めだ。

もう一つ言うと、ジョアン・ジルベルトも、"S' Wonderful" をボサカヴァーしている。
やはりブラジルのミュージシャン達にとって、ジャズはあこがれの音楽なのだろう。


次回もジョイスの話は続く。乞うご期待。ただし15日は休ませてもらう。
22日にまたお会いしよう。



最後まで読んでくれて、本当に有難う。ご意見、ご感想等は

hide@helio-trope.com

までどうぞ。「こんな話が聞きたい」というリクエストも大歓迎だ。
(ここで紹介させてもらう事が有るので、それを希望されない方は
乞うご明記)


それとこのメルマのバックナンバーが、僕のHPで読めるので、

http://heliotrope.s9.xrea.com/

の、「メールマガジンバックナンバー」を乞うご高覧。デワマタ。