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歌う医学博士・Hideが行く
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Vol.59. 1986 〜あなたに出逢った頃〜
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こんにちは。Hideです。
まずは前回のアンケートにご協力下さった方、どうも有り難う。
さて読者の皆さんに最初にお知らせするが、HelioがいつものLiestickで、11月頃に
ライヴをやる事になった。オリジナルもカヴァーも、新曲をやる予定なので、
詳細は続報をお楽しみに。
レコーディングもぼちぼちやっているがそういうわけで、8月いっぱいでどうやら、
いったん中断せざるを得ないようだ。まあ「せいては事をし損じる」と言うし、
ゆっくりアルバムを作るとしよう。オリジナルの新曲もアルバムに収録したいし、
このライヴに向けての練習が、レコーディングに向けての練習にもなるだろう。
それとこの機会に、Helioのパーカッション奏者を募集する。僕が前回は、
歌いながらタンバリンを叩いていたが、やはり無理だ。我と思わん方は、
hide@helio-trope.com
までご応募頂きたい。初心者の方もOKだ。但しやる気とリズム感は重視する。
金曜の夜に隔週で、富田林市内で練習するのでよろしく。
ジョアンのプロデュースも、ぼちぼち進めてはいるが、なかなか曲が完成しない。
ジョアンの初のワンマンライヴを、遅くとも年内にやりたいと思っているのだが、
そういうわけでワンマンライヴは、来年回しになるかも知れぬ。まあ対バンあるいは
「対人」でもいいのだが(ミュージシャンの方、対バンあるいは「対人」の立候補は、
hide@helio-trope.com
までお待ちしておりますゾ)。
さて病院の方だが、一昨日あたりまた、軽症時間外が増えてきた。
それも時間内に来院できるのに、あえてしない人が多い。実に困る。
以前にも言ったが、救急外来は風邪の患者さんのために有るのではない。
次の時間内まで放置すれば、命等が危なくなりかねない人のために有るのだ。
病院はコンビニではない。
それに夜間には、医者は当直医以外いない。そして当直医は、たいていの病院には
一人しかいない(日祝日以外は、うちもそうだ)。
もちろん看護婦さんの報告が明らかに一大事なら、風邪の人とかは当然放り出して
そちらに行くが、いつも看護婦さんの報告が的確で、かつタイムリーとは限らない。
そういう事だ。
これも以前にも言ったが、軽症の判断基準をお教えしよう。今まであなたが経験した事が
ある症状なら、まず大丈夫と思っていい。もちろん喘息や心筋梗塞の再発作等は例外だが、
それは今までの医者の説明で分かるだろう(何が例外か説明しないような医者は、僕のHP
http://heliotrope.s9.xrea.com/
の、「メールマガジンバックナンバー」の、Vol.18.「医者の選び方・ここがポイント
(完全版)」で見破れるので、命が惜しければそんな医者はさっさと見限ろう)。
それと一昨日、結構すごい人がいた。「狭心症と違うか?」と言ったので、「狭心症なら、
痛みが4時間続く事はない」と言うと、何とあろう事か、「本当ですか!?」と来た。
ウソをついてこちらに、一体何の得があると言うのだ。どんな医学の教科書を見たって、
狭心症の胸痛はどんなに長くても30分までと書いてある。半可通もいいかげんに
して欲しいものだ。この人の辞書には、「ああ、そうだったんですか。分かりました。
ああ、よかったです。安心しました。」とかいう文字はないのだろうか。
僕やうちの病院が信用できないのなら、患者さんには医者と病院を選ぶ権利が
あるのだから、うちの他の先生にかかるか、さもなければよそへ行って欲しいものだ。
腹が立つついでに、医療行政ネタを一つ。一回ポシャッた医療への株式会社参入
(以下単に「会社参入」)を、政府がまたしょうこりもなく、蒸し返そうと
しているようだ。全く、スッポンのようにしつこい奴らだ。
医師会のうちの地区の先生方の集まりが、毎月第三火曜に医師会館であるのだが、
この話が出た時ほとんどの先生は、強い不快感を示していた。まあ当然だろう。
会社参入についての僕の意見は、ここでは繰り返さないが、
http://heliotrope.s9.xrea.com/
の、「メールマガジンバックナンバー」の、Vol.48,49と51(「医療への株式会社参入考
(その1〜3)」)を乞うご高覧。
全く小泉内閣なんぞ、衆愚政治の最たるものだ。さっさと支持率が下がって、
つぶれて欲しいものだ(何で未だに高支持率なのか、全く不思議でしょうがない)。
そう言えば、「小泉さんがあれだけの人気を勝ち得たのは、具体的にどんな改革をするのか
言わなかったからだ。もし言っていれば、それで損失をこうむる人は支持しなかった
だろう。」と言った人がいたが、まさに言い得て妙だと思う。
ただ化けの皮がはがれて久しいのに、くどいようだが何で高支持率が
続いているのだろうか。僕には分からない。誰か教えて欲しい。
さて不愉快な話題はこのくらいにして、本題としよう。
1986年は、僕にとって忘れられない年になった。たぶん生涯忘れる事はないだろう。
この年僕は、「ザ・ベストテン」という番組で(若い人は知らないかも知れないが、
黒柳徹子さんと、何とあの久米宏さんが(!)司会をしていた、歌謡曲の
カウントダウン番組だ)、美里さんを初めて見た。
そのときの体験を、僕はのちに歌にしている。「1986 〜あなたに出逢った頃〜」
という曲だ。
歌詞を書いておく。
♪
誰とふざけても 誰とケンカしても
誰と朝を迎えても 忘れないぜ1986
何を拾っても 何を捨て去っても
何を抱き続けても 忘れないぜ1986
毎週見てた 木曜のTV show
画面が映し出した あなたの大きな目は
遠くの何か 追いかけるようだった
張りつめて歌う歌 心がふるえた
ときめいた日に 傷ついた夜に
あなたの言葉の意味が 分かる気がした
午前零時の 車の中で
聴いたLovin' You 涙にじんだ(♪ここまで)
このとき美里さんが歌ったのは、彼女の代表曲の一つ、"My Revolution" だ。
「ザ・ベストテン」は、今でも年1回年末に復活するが、その時このヴィデオを
やっていて、とても懐かしかった。
ちなみに詞の中の "Lovin' You" とは、前回言った通り、美里さんがジャニス・
ジョプリンにデディケートした、素晴らしいバラードナンバーだ( "Hello Lovers" と
いうアルバムに入っている)。くどいようだが、どうやったらこんなに気高く力強く、
それでいて優しく繊細な声が出せるのだろうと、並の(いや、多分それ以下の)
歌うたいである僕は、いつも思ってしまうのだ。まあ才能の差なのだろう。
もっと個人的な話をしていいだろうか。何せ昔の事なので、記憶は不確かになっては
いるが、あの頃僕は、美里さんの名前だけは聞いた事があったと思う。
ティーンエイジャーで確か初めて、西武球場でコンサートをやったアーティストだと
いった事を、ビラで見たような記憶がある。だが彼女の歌を聴いたのは──
少なくともアーティスト名を意識して──、この時が初めてだった。
その頃彼女は、確かサードアルバム "Breath" をリリースした頃だったと思う。
僕は彼女の歌と言うか音楽全体と詞、いやことによると彼女全体に衝撃を受け、
確かファーストアルバムからサードアルバムまでを、当然すり切れるまで聴き込んだ。
だが初めて彼女のコンサートに足を運んだのは、忘れもしない4枚目のアルバム
"Ribbon" を引っ下げての、今はなき大阪球場でのコンサートの時だった。
その頃僕は、確かイエローラビットクラブという、どこかの呼び屋さんの会員に
なっていた。そこで美里さんの "Breath" の時のコンサートも扱っていたように
思うのだが、何で行っておかなかったのだろうと、今ではものすごく後悔している。
この時以来、美里さんのアルバムは、彼女から僕への暑中見舞いになった。
そしてクリスチャンが毎週教会に行くように、僕は毎年彼女のコンサートに行くように
なった。
ちなみに "Ribbon" の頃は、年に3〜4回コンサートに行っていた記憶がある。
まだ学生の頃だったし(と言うと年がばれてしまうが)、時間もエネルギーも
あったからだろう。今では無理だが。
次回も多分、美里さんの話は続く。乞うご期待(えっ?誰も期待してないって?)。
最後まで読んでくれて、本当に有難う。ご意見、ご感想等は
hide@helio-trope.com
までどうぞ。「こんな話が聞きたい」というリクエストも大歓迎だ。
(ここで紹介させてもらう事が有るので、それを希望されない方は
乞うご明記)
それとこのメルマのバックナンバーが、僕のHPで読めるので、
http://heliotrope.s9.xrea.com/
の、「メールマガジンバックナンバー」を乞うご高覧。デワマタ。