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      歌う医学博士・Hideが行く
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  Vol.13. あなたの主治医をやる気にさせる法・初診編(その4)
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こんにちは。Hideです。お久しぶり。

31日の予定だったが、大雨でクリニックの午前診が暇なので、メルマを出して
しまおう。

まずはお知らせ。Helioのライヴが、11月30日(土曜日)に決まった。
詳しい事は僕のHP

http://heliotrope.s9.xrea.com/

の、「ライヴ速報」のページを乞うご参照。

ジョアンの方も、11月初めにはやらせたいので乞うご期待。

次はお礼だ。ぴよさんがメルマで、またまた僕のHPをご紹介下さった。おかげで
アクセスと、このメルマの読者の方がまたまた増えた。どうも有り難う。

ぴよさんのメルマは、医療現場の面白い裏話を紹介している。もし宜しければ、

http://melten.com/m/9455.html

を一度ご参照下さい。

新しい読者の皆さん、ご登録有難う。歌うたいとしての僕の事や、このメルマの
バックナンバーは、僕のHPで見れるので、

http://heliotrope.s9.xrea.com/

「Hideの全て」と「メールマガジンバックナンバー」を乞うご参照。

さて本題。3.問診編の続きだ。

まずは、前回の補足をしておこう。

◇にじり寄らない(他人同士の間には、適正な距離という物が有る)

◇医者の体に無断で触らない(「ここが痛い」と言うときは、ご自分のお体を触ろう)

◇メモ等をつばをつけてめくらない(これは関西人の習慣なのだろうか?
しかしお世辞にも上品とは言い難い)

まあこんな事は、ネットをやるような人には無用の注意かも知れぬが、
こういう事をしかねない人が、もしお近くにいたら教えてあげよう。

さてくどいようだが、今回の「やる気にさせる法」シリーズの大原則は、

「あなたの職業(学生の方ならあなたの専攻)の素人さんが、あなたに対して
『このくらいの敬意は払ってもらってもバチは当たらないだろう』と思うそれを、
あなたの主治医に払って欲しい」

と言う事だ。

これが大原則なら、3.問診編の「中原則(そんな言葉は無いか?)」は、

「訊かれた事は過不足なく言う、
訊かれていない事は言わない」

と言う事だ。

次に今回の「小原則」。

「結論は医者が言う」

と言う事だ。

ネットをやるような知的レベルの高い方には信じられぬかも知れぬが、初めから
ご自分の結論をお持ちで、それに同意してもらうためだけに医療機関を訪れる方が、
世の中にはゴマンといらっしゃる。こういう方の行くべき場所は薬局だ。
医療機関ではない。

僕は以前、タロット占いを少しだけかじった事があるが、タロットの入門書には
こう有った。

「『いい結果を出して下さい』などと思ってはいけない。無心にカードに
尋ねる事だ。」と。

僕はこれは、まさに医療の現場にも当てはまる事だと思っている。

もちろん時間的および経済的な理由等で、医者の結論を実行出来ない場合も
あるだろう。その場合は仕方がないので、こちらも次善の策を提案する。

しかしまずは、医者の結論を最後まで、茶々を入れずにしっかり聞いて欲しい。
話の腰を折られると、集中力がガタッと落ちる。

そういうわけで、

◇話し終わった後は、「宜しくお願いします」だけ言う(これも口に出しては
言わなくていいかも知れない)。

つまりもっと具体的に言えば、

◇「○○して下さい」は禁句!(例えば「薬をくれ」「点滴してくれ」等は
間違っても言わぬ事。薬がいいのか点滴がいいのか、薬とすれば何の薬がいいのか、
それは医者が決める事である。(ちなみにただの風邪に、注射や点滴は不要だ))

また当然の事では有るが、

◇「他の医者はこうしてくれた」も禁句(それならその医者のところに行けば
いいのである。患者さんには医者と病院を選ぶ権利がある)

この流れでもう二つ。

◇臓器会話はしない(「胃が痛い」は良くない。胃が痛いのか胆嚢が痛いのか
膵臓が痛いのか、はたまた腸が痛いのか心臓が痛いのか、それは医者が
決める事だ。「みぞおちのあたりが痛い」と言おう)

◇病名会話はしない(「昨日から喘息で」は良くない。「何の病気か自分で
分かるほどお偉いのなら医者に来るな」と言う話になる。「昨日から息が苦しくて」
と言おう。「よその医者で、前から喘息と言われてます」と付け加えればいい
(問診表が有れば書けばいい))

最後にもういくつか。

◇性急に結論を求めない(開口一番、「○○病と違うでしょうか」とおっしゃる
方もたまにいらっしゃるが、僕らは魔法使いでもなければ占い師でもない。お話を
伺い、お体を診察し、場合によっては検査もしないと診断は出来ない。結論は
それからだ)

◇民間療法のことを肯定的に言わない(そういうレベルの人と思われる。大体保険で
認められれば安くもなり桁違いに売れるのに、そこらでこそこそ隠れて売っている
ような物が効くわけが無い。そもそもそんなに効く物が有れば,医者が放っておく
訳が無いではないか)

これはもっと前で言うべきだったかも知れぬが、一通り喋り終わった後、医者が
いろいろ訊き返して来る。そこで、

◇必要かつ十分の答えを返そう

そのためには

◇医者の話をしっかり聞こう

また、

◇医者が調べ物をしているときに話しかけない(「お前の仕事は遊びと同じだ」と
言っているようなものだ。大原則を思い出そう)

まあこんな所だろう。それでは次回は、3.診察(身体所見)編だ。お楽しみに。


最後まで読んでくれて、本当に有難う。ご意見、ご感想等は

hide@helio-trope.com

までどうぞ。「こんな話が聞きたい」というリクエストも大歓迎だ。
(ここで紹介させてもらう事が有るので、それを希望されない方は
乞うご明記)

デワマタ。