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      歌う医学博士・Hideが行く
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  Vol.6 トルシエ監督に異議あり!
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こんにちは。Hideです。

まずはまたまた応援メッセージだ。r_yamamoto さんから、

> ありがとうございました。次号もまたまた楽しみにしています。

とのお便りを頂いた。いつもどうも有り難う。またまた頑張ります。

それから22日のライヴに来て下さった方、それとお家で応援して下さった方、
どうも有り難う。おかげさんで大過なく終わりました。

秋までには、僕のグループ "Heliotrope" も、またライヴをやろうと思いますので、
その節はまた応援に来て下さい。また僕がプロデュースしているボサノヴァ
シンガー・「ジョアン成原」にも、年内には何とかセカンドライヴをやらせたいと
思いますので、そちらの方もまたヨロシク。

22日は大体、Vol.5 に書いた通りのスケジュールだったが、ただワールドカップ
サッカーの韓国対スペイン戦がちょうど出がけにあった。それが悪い事に延長戦まで
もつれ込み、そればかりか延長が終わってもまだ決着がつかず、「どっちでも
ええからさっさと決着つけんかい!こっちはライヴなんやぞ!」と、心の中で
毒づいていた。

結局PK戦で韓国が勝ってうれしかった。やはり彼らは同じアジア人で、しかも
黄色人種だから。

まあそういうわけで練習は出来ず、お茶や本読みもそこそこに、ライヴに臨む事に
なってしまった。詞のおさらいも出来ず、おかげで詞も間違えた。まあこの時期に
ライヴを設定してしまったのが、そもそもの間違いだったのだろう。

しかしそれにしても、日本代表が決勝トーナメントの1回戦で敗退したのは残念だ。
だが2回戦に進出していれば、僕のライヴにお客さんが来てくれたかどうか...と、
つい浅ましいことを考えたりもする。

日本代表の皆さん、お疲れさんでした。感動をどうも有り難う。

さて話が日本代表に来たところで、今日の本題だ。

僕はサッカーについてはズブの素人だから、トルシエ前監督(以下、単に
「トルシエ」)の用兵の良し悪しについては語る立場に無い。

しかしこの人には、人の上に立つ人に必要な度量という物が、根本的に欠けている。
それはサッカーの素人にも分かる事だ。

一番いい例が、この人は公の場で英語は使うのに、少なくとも僕が知る限り日本語を
使った事が無いという事だ。「あんた一体、どこの国の代表監督だい?
アメリカかい?それともイギリスか?」と言いたくなる。そんなことだから
サッカー協会やマスコミの受けも悪いし、4年間も一緒にやっていながら、
僕が知る限り稲本以外の選手からは、トルシエを惜しむ声の一つも出ないのだ
(まあもちろん、「そろそろ飽きたし違う奴とやりたい」というのも有るだろうが)。

せめて「こんにちは」と「有難う」くらいは日本語で言えば、全然印象は違うのでは
ないか。英語があれだけ話せるのに(多少訛りはあるが)、そのくらい覚えられない
わけが無かろう。少しはラモスを見習って欲しいものだ(まあ彼の場合は日本に
帰化したのもあるだろうが...)

「トルシエは芸能人と違うぞ!」などと言うなかれ。日産のカルロス・ゴーン社長を
見てみるがいい。たどたどしいながら、日本語の文章をしゃべっているではないか。

少なくともビジネス界におけるゴーン社長が、サッカー界におけるトルシエより
そんなに小さい事は無いはずだ。このあたりがこの二人の度量の差を示して
いるのではないか。

野口英世は語学の天才でもあったが、彼が南米に赴任したときスペイン語を
列車の中で勉強し、着任の挨拶をスペイン語でやって、大喝采を浴びた話を
つい思い出してしまう。人の心をつかむには、まず言葉からだ。

もちろん僕は、欧米人の多くが僕ら有色人種を蔑視しているのは知っている。
前の戦争のとき、アメリカがナチに使うはずだった原爆を、結局日本に転用したのは
いい例だ。またフランス人が、自分らの言語に過剰とも言えるプライドを
持っているのも知っている。

しかしそんな軽蔑すべき国の代表監督なら、そもそも引き受けるべきではないのでは
ないか。彼にはその自由が有ったはずだ。そしてもし、そんな仕事しか来ない程度の
実力しか無いのなら、そこでベストを尽くすべきだ。それがプロというものだろう。

ここでこう言う人もいるだろう。「しかしトルシエは結果を出したではないか」と。

確かに日本代表は、初の決勝トーナメント進出を果たした。しかし、彼一人の
功績とは言い難い面も有るのではないだろうか。

まず日本は、プロ化してから確実に強くなって来ている。という事は今回の事も、
あくまでその延長線上に有るという見方も成り立つのではないか。選手が強ければ、
監督が良くなくても試合には勝つ事も有るだろう。

それにトルシエが、周囲の反対を押し切って代表に起用した中山も、たいした活躍は
しなかったではないか(まあ非常に好意的に解釈すれば、前大会の恩賞人事なのかも
知れぬが。しかしトルシエにそういう『情』があるかどうかははなはだ疑問だ)。

とまあこういう事を書こうと思っていると、おとといSPAという雑誌でまたまた
面白い事を読んでしまった。何とトルシエが、こんな事を言ったというのだ。

「私が日本人から学んだ唯一の物は、謙虚さだった」と。

まさにブラックユーモアではないだろうか。こういう事を言うこと自体が、
すでに謙虚さとはほど遠いという事が、分からない程度の知能しか彼には
無いらしい(まあそういう人しか雇えない日本のサッカー協会も協会だが)。

これはもう、「アメリカの大統領が言いました。『私は人種差別とニグロが大嫌いだ!』」と
同列のジョークだ。ただ本人に(おそらく)ジョークのつもりが無いのが余計笑える。

まあトルシエさん、お疲れさんでした。次の職場でも頑張って下さい。

そして新代表監督さん、どうか頑張って下さい。


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