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     歌う医学博士・Hideが行く
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  Vol.29. 素晴らしき小野リサさんの世界 (ボサノヴァ講座初級編・その4)
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こんにちは。Hideです。


まずは前回のアンケートにご協力下さった方、どうも有り難う。宜しければ、
またメールも下さい。

hide@helio-trope.com

までどうぞ。(ここで紹介させてもらう事が有るので、それを希望されない場合は
乞うご明記)


さてやっと、読者の方の数が底を割ったようである。

もとより僕は、このメルマを書く事は、読者の方との真剣勝負だと思っている。
僕は少しでも、読者の方のためになり、かつ面白い事を書こうとしている(もちろん、
自分の書きたい事の中でだが)。そしてそれに失敗したとき、読者の方は
離れて行かれるのだと思っている。

かの「永ちゃん」こと、矢沢栄吉さんも言っている。

「でもレコード買って欲しいから、コンサートに来て欲しいから、アンタらに合わせる
矢沢にはなりたくない。だから、いつも本気は本気よ!」と。

僕も同じ事を、つぶやきたくなるのだ。


話は二転するが、今週のTVタックルで、田嶋陽子女史(以下「田嶋」と略)が、拉致問題と
前の戦争の時日本が朝鮮半島でやった事をリンケージさせて、北朝鮮を弁護していた
(あるいは、それ風の事を言っていた)。

こういう議論は全くのナンセンスなのだが、一見もっともらしく見えてしまうので、
一応論破しておきたい。

前の戦争の時、ナチスドイツがユダヤ人の大量虐殺(以下「ホロコースト」と呼ぶ)を
やったのは、余りにも有名な話だ。

ここからはジャーナリストの井沢元彦さんの受け売りだが、実はホロコーストは
戦争犯罪ではない。もっと悪質なのだ(前の戦争の時日本が朝鮮半島でやった事に
ついては、あえて言及しないが、少なくともホロコーストよりはましなはずだ)。

と言うのは、戦争犯罪において被害者になるのは、加害者にとっての「敵とその協力者」か
、せいぜい「敵国人」止まりだ。もちろん人間のやる事だから誤爆もあろうが、少なくとも
確信犯ではないはずだ。

ところがナチは、明らかに確信犯として、「敵」どころか「昨日までの味方」までどんどん
強制収容所に送っては、殺していった(そのユダヤ人が、一次大戦の時自国の軍隊で
勇戦していようがいまいが、そんな事はお構い無しだった)。

しかしだからと言って、イスラエルがホロコーストと何の関係も無いドイツ人を、
ドイツ国内で誘拐してイスラエルに連行してもいいかと言うと、「そうだ」と言う人は
皆無だろう。それと同じ事だ(受け売りはここまで)。拉致と戦争責任(?)は、
また別の問題だ。

大体日本は、自国に向かってミサイルを発射したり、不審船を差し向けたりする国に
向かって、寛大にも多額の援助をしているのだから、戦争責任云々について余り偉そうに
言われる筋合いも無かろう。

16日は、小池百合子女史と田嶋との政治家としての資質の差が、まさに浮き彫りになった
一夜だった。


さて本題。小野リサさん(以下単に「リサさん」)の魅力について、さらに大いに語ろう。

リサさんのいい所は、いろいろな企画もののアルバムを出しているので、
実に間口が広い所だ。

たとえばポップスファンのあなたには、

pretty world (東芝EMI)

をお勧めする。"Yesterday", "You Are The Sunshine Of My Life", "Every
Breath You Take", "I Left My Heart In San Francisco" などのポップスの名曲や、
"My Cherie Amour", "This Masquerade" といった渋めの佳曲をボサに料理している。

一つ個人的な話をすると、昔グアムに行く時、空港へと高速を走る車の中でこのアルバムが
流れてきて、とてもうれしかった事があった。

ジャズファンのあなたには、

DREAM(東芝EMI)

をお勧めしたい。あの車のCMでやっていた "Moonlight Serenade" の他にも、"Tea
For Two", "Night And Day", "As Time Goes By", "Sentimental Journey" など、
ジャズのスタンダードナンバーをしっかり押さえている。

実はナラ・レオンも、スタンダード・ジャズのカヴァーアルバムを2枚出している。
こちらはポルトガル語でやっている。きっとリサさんも、ナラには凄くあこがれて
いるのだろう。

ポップスやジャズよりファンは少ないだろうが、ハワイアンがお好きなあなたには、

Lisa's Ono Bossa Hula Nova(東芝EMI)

がお勧めだ。僕はハワイアンの事はよく知らないが、リサさんが歌う "Beyond The
Reef" は最高のスロー・ボサだ。これ1曲で、このアルバムはもう買う価値があるだろう。


それでは今日はこのあたりで(大学の医局の忘年会に行かねばならぬので)。
そういうわけで続きは次回。


最後まで読んでくれて、本当に有難う。ご意見、ご感想等は

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の、「メールマガジンバックナンバー」を乞うご高覧。デワマタ。